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2016年09月14日
「生きてこそ」
更新が滞っておりました。
誕生日を先日迎えまして、気づけば42歳になりました。
今年は自分のなかのものを入れ替える年まわりなのかなあと思うようなことばかりでした。
自分のやりたいことに手を伸ばしたり、疑問に思いながら付き合いやら勢いにつられてやっていたことから手をそっと引いたり。
やってみればどんどん心が軽くなって行って、これまでなにを躊躇していたのかと戸惑いつつも、うれしい気持ち。
別れた夫の母が送ってきてくれたカードにあったことば
「そっとわがままで
うんとおおらかに」
ああ、だんだんこのさじ加減がわかるようになってきた。
なんか、うれしい。
夜は主役の意向まるで無視で決定した回転寿司でした。
「今日は回転ずしに行くから早く帰ってくるように」と言われた朝。笑
息子が吸い込むように食べるのをあぜんと見るばかりでした。
いつから魚、なんでも食べれるようになったんやろ?
あんなに食わず嫌いだったのに…。
それでもわたしが茄子の漬物のにぎりを食べるのを理解し難い、というような顔で見ていた彼でしたが、帰宅して車を降りぎわ、両親が先に降りた後、
「おかあさん、おれな、もう、生まれんかったらよかったとか、死にたいとか、ガキの時に思ってたこと、そんなことばっか言っておかあさん困らせたけど。もう絶対言わんよ。生きてこそ、やと思っとる。産んでくれてありがとうございます。育ててくれてありがとうございます。いっぺんしか言わんよ」
と言ってニヤッとして家に入っていった。
「生きてこそ?」
とちょっとその言葉に驚いて聞き直したら、「そう、生きてこそ、や。」と頷いたあの眼差し。あの、声。
ほんとうにいろいろあったけど、なんか、もう、これでよかったんだな、と、みんなが降りた後の車のなかで、ちょっとだけ泣いた。
夏休みの間は、パイセンの勤め先(さかなまちとか現場とか)を見に行ったりしてたそうだ。
部活もふたつ、転部したけど結局途中でドロップアウトして、学校には行くけどねてばかり。
しょっちゅうなんかやらかして呼び出され、成績は学年最下位。
こわい顔で「大丈夫やから」と言い残して毎晩出て行ったあのころ、知り合ったいわゆるやんちゃな年上の友達。彼らに出会い、いろんなことを教わり、息子は「なんかあっても、自分が大丈夫と思ってたら、たいがい大丈夫。」とそこからぐっと生きることが楽になったのだそうな。
「おれな、はよ卒業して、はよ働きたいんや。俺の性格やから、長続きせんかも知らんけど、いろんな仕事がしてみたい。ほんなん考えたら、めっちゃワクワクするわ。ほやからな、定時制、絶対おちるわけにはいかんのよ」
母としてはやっぱり、全日制に行ってもらいたい気持ちはまだある。
けど…自分で決めたことが一番いい、そう信じてるしかない。
わたしは何を怖がっていたんだろう。
まわりと足並みをそろえられないことに、肩身の狭い思いを勝手にしていたのはわたしだった。
息子もそれを見て苦しかった、という。
「おかあさん、すまんかった。
ほんでもまだまだ心配はかけるで。たぶん。
迷惑は、できるだけかけんようにする。
ほんでも、かけたらごめんな。」
ただただ今はもう、感謝しかない。
あなたがわたしを育ててくれたのだ。
そう思う。
投稿者 あつこ : 2016年09月14日 19:18
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