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2016年01月09日
年頭におきましての施術雑感やら課題やら
ラストの方は、急性腰痛の産後ママのフォローアップと、一緒にいらした旦那さんの施術。
「マッサージを受けても、ストレッチをしても楽にならない右上半身」は、今はもう痛みはないのに昔の膝の怪我の回避姿勢が常となっていたことが大きかったようでした。
ひたすら、下肢の存在を引き出す。
引き出す。
引き出す。
解放位で腰かけても膝下をひねるような感じでちからが抜けないので、膝の模型で、膝関節は蝶番ではない、ということを見てもらったうえでもう一度動かしてから座ってもらうと、膝下の力が抜けて、足底がまっすぐ下に向く。
かつて痛めた方の脚の存在感のなさゆえのりきみが、上半身の緊張を生むということ。
「仰向けにも気持ち悪くて、横向けの同じ方向でしか寝られないけど、それも楽ではなくて」というのも、ゆっくり呼吸運動で誘導していくと、接地面が増えてウトウト…。
施術後、「うわあ、脚がちゃんとあるわ、なんか背縮んだわ…うひひ…」と笑いが止まらない旦那さんと、うれしそうな奥さんの様子がかわいかった。
よかったよかった。
おとついの、ダンスをやってる小学生もそうでしたけど、痛みだけをみて、それをなくすことだけをゴールとするのはとてもむずかしくて…
でも、それが伝わると、身体をふくめていろいろと変化も大きい。
最初は「整骨院と整体の違いもわからないまま、紹介されてきたのですけど、この痛みはなんとかなるものなんですか?」とおっしゃってたおかあさんが「ダンスの専門用語はわかりませんし、直接この腰の痛みに働きかける、腰の骨や背骨をどうこうする施術ではありませんが、方向性や動かし方をお嬢さんご自身が知り、身体で感じることで、身体の状態の変化や、表現法の幅を広げることはできます」というわたしのしゃっきりしない答えに最初は「??」というご様子だったのが、わたしとお嬢さんのやりとりと、変化していく身体を見て、「結局、腰が悪くなったのも(これからダンスを続けていくには)よかったよね」とお嬢さんに話しながら帰って行かれるのを聞いて、あ、お伝えしたかったことが伝わったのかな、と手ごたえを感じられて、うれしかった。
術者の手のみならず、言葉すらも介入になると考えたとき、
「手で何を伝えて、言葉で何を伝えないか」
「言葉で何を伝えて、手で何を伝えないか」
そこを今年の大きな課題としたいと思います。
投稿者 あつこ : 2016年01月09日 20:47
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