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2013年01月31日

3月26日のこと。

毎日、夕食の献立には悩みますね。

最近、緑の野菜が高いなあ…。比較的値段が安定して日持ちする、根菜類をもとめ、それを使った料理ばかりです。今朝は、豚汁の仕度をして、出勤してきました。

朝、土鍋を火にくべて、野菜が煮えるのを待ちながら、

「京都に帰りたいなあ、もう一度、京都で暮らしたいなあ…」

と、父がコーヒーをすすりながら呟くのを、返事しようもなく、黙って聞いていました。

父は京都出身の人ではないけど、早くにさとを離れ、しばらくして親を呼び寄せて京都に暮らし、母と出会い伴侶とし、わたくしと弟たちを得て育て、敦賀に移り住んで…敦賀にいる年月のほうがはるかにながくなって…京都では市営住宅を転々としていたので、帰る家もあてもないのだけれども、それでも帰りたい、とおもわず呟いてしまう場所は、生まれた場所ではなく、京都なんだなあ。

その願いを叶えてあげることはできないけど、人がこころに想う帰りたい場所、故郷って、なんだろう。と考えます。

昨日、クライアントさんと話していて「私は地元に愛着なんて、これっぽっちもないんです。のぞみさんは、どうですか?ありますか?」っていう言葉を聞いて、なんとなくぼんやり頭の隅っこで味わい続けていたので…、よけいにそんなことを考えました。

帰りたい場所、ありますか?


わたくし自身、敦賀に愛着があるか、というと、胸張って「ビバ!郷土愛!」とはいえないなあ…と思います。

敦賀の子と書いて、敦子、なんですけど…。笑
(京都に小5まで暮らしてたんですけど、とりあげてもらったのが敦賀の瀧澤助産院さんだったため)

そもそも、地元やその近隣のことを、よく知らない。
福井のことを話せといっても、話せない。
カニのこともそばのことも、よくしらない。笑
ヨーロッパ軒のことを「パ軒」、100万ボルトを「万ボル」なんて呼んだことない。笑
関西の友人から「いいよね、いつでもいけてうらやましい!」と言われ続けてきたスキーは、やっと最近やってみた。笑

冗談はともかくですが、土地柄、原発のことを切り分けて話せない部分があり、というと話すことも限られてきたり…となんで地元のことなのに、肩身の狭い思いをせなあかんのやろ、という思いがあり…かといって県外の人にあれこれ(ここでは割愛)いわれると、そんな簡単な想いじゃねえんだよ、なにもかんがえてねえわけじゃねえんだよ、好きでだまってるわけじゃねえんだよ、と腹の奥のほうでもやっとしたり…それはわたくしのこんなカジュアルな物言いではない以上に、地元の人がそれぞれいろんなうらはらな思いやしがらみを抱いているところでもあるかと思いますが…。

さいきん、車を運転するようになって、ようやく地図でぼんやりみていたり、なんとなく聞いて知った気になっていたことがつながりだして、興味へと届くきっかけとなっているところです。

そして、子供はどんなふうに自分の住む町を受け止めているんだろう。
帰りたいところなのだろうか。
それをいっしょに考えてもいきたいな、という気持ちでもいます。
今頃何言ってんの、って感じだとおもいますが…、本音はそんなところです。

3月に、こういう催しがあります。
「フォーラム 新まちづくり宣言!」
http://furusato-fukui.com/archives/1668/
https://www.facebook.com/events/468754733170110/

お知らせを年末にいただいてすぐ、河瀬直美さんと、山崎亮さんという、かなり気になる、日本を先駆けるトップランナーのお二人がいらっしゃる、というだけでかなりミーハーチックに「はいはい!話し聞きます!」とうれしそうに参加申し込みをしたのですが、今の中途半端なところでゆらゆらしているわたくしには、けっこう意味深いものがあるのではないかな、と淡い期待をしています。
「まちづくり」という言葉はまだ正直、わたくし自身、いまいちぴんとこないのですが…

テーマである「地元を掘り下げると世界とつながる」という、グローバリゼーションとローカリゼーションの相互関係は、からだをみることと似ているような気がします。


だいぶ前にも書きましたが…

いろんな人が持つ想いや念が撚りあって今の社会という大きな織物を生んで、それを時代と呼ぶのだとしたら、それは偶然が織り成すうつくしい模様や想像もつかない彩りに満ちた世界であるはずなのに、1本1本がちぐはぐで、なんだか交わりたいのに交わると自分を締め付けてしまうほど撚れてしまって、自らちぎれたり、ちかくの糸をほつれさせてしまったり…今のそれはかなり肌触りも色も厚みも形も、居心地の悪いものが出来上がっているに違いない。


無意識下で脳が『快』と判断する、よくなろうとするところに対して、そのスイッチをいれるために、わたくしの整体という仕事は、気配をひたすら消してクライアントさんに種まきをし続けることだと考えています。


1対1の仕事だけど、1対1の仕事だからこそ、その先につながるものはとてもひろいひろい世界なんだと信じています。それは、わたくしの仕事にも限らず、どんなことでもそうだと思います。


地元の人が、それぞれ抱えている思いやしがらみが、あたらしい価値観を得ることで、「縁」というかたちで円になって、まあるくつながる、そんなきっかけになるかもしれない。

みなさんも、ごいっしょしませんか?

投稿者 あつこ : 2013年01月31日 15:54

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