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2005年12月01日
言ったあとで急に僕は、何故だかわからず泣いた
いよいよ12月にはいりましたですねー。
こないだ本で読んだのですが、はるかアイスランドでは、『いい子にしていたら枕もとに置かれた靴下に、お菓子やおもちゃが入っている』というのは日本やだいたいのほかの国と一緒なのですが、もし言うことを聞かないでいると…
『靴下の中にジャガイモがはいっている』らしい…。
アイスランドの子どもたちは、ジャガイモを入れられることのないように、いい子にして過ごすのだとか。
ジャガイモって…どうよ…。なんか、「何もなし」よりもせつない気分になりそうです。
クリスマスの、せつないというかしょっぱい思い出なのですが、これまた26才の年末。
当時、整体治療院ではたらきながら、オーナーのご厚意で、オーナーの同級生が院長として開業している接骨院に週二回、勉強とアルバイトを兼ねて行ってたのです。
接骨院では、自分の仕事がおわっても、最後の院長の施術が終わって閉院するまで居たので、そこから歩いて山科駅まで20分、そこから電車に乗って当時住んでいた堅田駅まで22分、そこから自転車で10分のアパートへ…という道のりで、いつも帰りは22時~23時でした。
12月24日。
ちょうどその日は接骨院行きの日で、まあイブということもあり、患者さんが比較的少なかったのかどうかもう忘れてしまいましたが、とにかく20時過ぎに上がれることになり、いつもどおり帰路についたのです。
堅田駅につき、ひょっとしたら…と自転車を反対方向に走らせて、「あんた、堅田に住んでるのに知らんのん?あそこのケーキはおいしいんやで!」と教えてもらってたケーキ屋さんに行ってみたら、まだ開いてる!やったー♪と駆け込みました。
店内には、包装を待っている勤め帰り風のオトーサンと、予約のケーキを受け取りに来た風の親子連れ、中年女性が2人…とこの時間にしては多く、あとは若い女性の店員さんが三人。
「あそこはね、一番シンプルなイチゴのショートがおいしいんやで、1切れもわりと大きいし」と教えてもらっていたので、「どうなさいますか?」と笑顔で聞いてきた店員さんに、「これをください」とショーケースのなかのケーキを指をさしました。
店員さんはさっとトレーの上に取り出して、小首をかしげて「それから?」という顔。
わたしが「あ、それだけでいいんです」といったその瞬間…。
店の中の空気が変わったのがわかりました。
隣に立っていたオトーサンはハッとしたような感じでこちらを一瞬チラ見、注文をとってくれた店員さんはなぜか「あ…ゴメンナサイ…」と小声で呟いて伏し目がちに目をそらして包装に入るし、他の店員さんも「ええ!?」っていうような顔で振り向くし、なんか…すごく気まず~い雰囲気が店内を覆ったのでした。
「クリスマスに、女一人でケーキ屋に入り、1切れのケーキを買う」ということが、世間的にはどれだけイケてないか、ということがそのとき初めてわかりました。
待っている間、なんだか気まずい空気のまま、さっきのオトーサンや親子連れやマダムたちも言葉少なに店を出て行くし、手があいた店員さんが一人になった私に「あの、これ一番人気の新商品なんですけど、よろしかったらご試食くださいね」とブランデーケーキの包みをそっと手渡してくれるし…アア…私なんか、微妙な気の遣われ方されてるう…とますますなんともいえない気分に…。
しまいには元気の無い声で「ありがとうございましたー」と見送られ、ケーキを買おう!と入った時のウキウキ感はどこへやら。
部屋に帰って一人FMを聞きながら食べたケーキはなんだかしょっぱく、コーヒーは苦く。
なんともいえないクリスマスイブでした…。
クリスマスだけでなく、大きなイベントは、その日までのカウントダウンのわくわく感がよいんですよね。
どうか、気ぜわしいとは思いますが、楽しい毎日をお送りいただけますよう。
投稿者 あつこ : 2005年12月01日 05:36
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コメント
いや~、やっぱりクリスマスは特別なものがありますね。
私のところでは昨年末に、ケーキの工場に勤めている女性が通っていましたが、やはりクリスマスに向けて3交代のシフト勤務で24時間フル稼働でケーキを作りまくるのだそうです。
流石に飾りつけもしてしまうと生クリームはもたないので、飾り付けの一歩手前までを作って冷凍しておき、前日の早朝くらいから今度は完全徹夜で必死で飾りつけをして24日に間に合わせるのだそうです。
あと、かまぼこの工場の方もいらしていましたが、かまぼこ生産はお正月に向けてやはり激務になるそうです。
そう言えば、かまぼこ工場の方は「年末になったらまたお願いするから」と言っていましたが、そろそろ電話があるかな。
投稿者 ひび : 2005年12月02日 16:15
ひび先生、おはようございます。
うちは、スーパーのレジやお惣菜を作る方とか、仕出屋さん、お弁当やさんでパートをしている人がけっこう見えるのですけれど、生ものを扱う仕事ということもあり、「人間よりも商品が大事」と真冬でもクーラーをかけ、米を冷ますために扇風機をまわし、しかもフル回転のこの時期は本当本当にたいへんなようで…忙しくなる前に1回、ピークが過ぎてから1回、後の方はだいたい節分過ぎて、落ち着いた頃なのですがはもうほんとうに倒れこむようにおいでになります。
どんな風にしたら一番楽になるか、楽な状態が少しでも続くか、施術が終わったあとはわたしも考えすぎて頭がくたくたになります(笑)。
投稿者 のぞみ。 : 2005年12月03日 09:32