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2017年02月09日

遠く時の輪の接する場所でまた、お会いしましょう

「Voyage.身体を旅する六カ月」、月曜日に開催しましたヨコモレクラスをもちまして、全旅程が無事終了しました。
ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。

そもそもの始まりは、「地球暦」という暦との出会いでした。

”地球暦は太陽を中心にして地球の一年をみることができる暦です。
日々の動きを太陽系から眺めてみると、惑星たちが規則正しく時を刻んでいるのがわかります。<中略>
日付が本質的に示しているのは太陽、月、地球の位置関係です。
人の思想は違っても天地の動きは同じであり。皆が同じ1日を生きています。私たちは限りある命を時間という法則性のようなものと一緒に暮らしていますが、まずは地球の動きに沿うことが。生き物にとって自然なあり方ではないかと思います。” 
 (地球暦考案者:杉山開知さんのことばより)

この暦を見たときに、「これは、わたくしたちそのものだ」と、思いました。そしてその時に「人体は小宇宙である」ということばを初めて、ほんとうの意味で初めて、ただの常套句として、わかったつもりでいただけだったことを知りました。

10人いれば10通り、それ以上の解釈があるといわれる地球暦ですが、わたくしは、仕事柄ということもありますが、身体もまた小宇宙と称されるように、「きまりごと」という共通点があると感じました。

身体の構造というおおむねの人が共有できうるきまりごと。
そして、日々の、気候や見たもの聞いたもの、人間関係、さまざまな刺激に反応して、揺らぐコンディション。

そのふたつのはざまで、わたくしたちは「自分」というアイデンティティーを生み、保っていると考えます。
外からみた姿だけでなく、その人のうちなる、物事へ向き合う姿、いずれも「姿勢」と呼ぶように。

わたくしたちは自転する地球の上にいる以上、とまっていても実は動き続けているんだということ、そして、人もまた、みなそのなかで自らの意思で自転し、太陽の光を受け、輝き続けているんだということ。

人生は選択のくりかえし、迷い、なやみ、揺れることの繰り返しだけど、そのなかに偶然も必然もあることを思い知らされ、それをいつしか縁と呼び、それに救われ励まされてわたくしたちはまた歩けるのだろう。

暦がなにをみちびいてくれるわけでも、たすけになってくれるわけでも、はたまた何のセラピーでも宗教でもないけれど(笑)、わたしたちは母、妻、女性、娘、はたらくひと、などたくさんの役割を不器用に着替えながら今をそれぞれ生きる「人」のあつまり。

無数の、あまねく星を人とその人生になぞらえたとき、そこにはきっとなにかの引きわせがあること、それを信じてみてもいいな、その羅針盤として暦のことをもっと知れたらな、と思いました。

それをシェアしたくて、地球暦に出会った年に、「地球暦とおむすびの会」を2回、開催しました。

「今日も一日がんばって」
「食べやすいように、少し小さめに」
「この具、入れたらよろこぶかな」

いろんな想いがむすばれる食べ物、それが「おむすび」。

家族のために握ることの多い「おむすび」を、みんなで握って話しながら食べる、ただそれだけですが、なにか、多くのことがその手を通じてシェアできるような気がして。

女性たちが朗らかに笑って、おむすびを握って食べ…お招きした小野容子さんに彼女の目から見た地球暦の話をしていただき、わたしはその時に、地球と共通する身体の中に頂く球体、「頭」にフォーカスして、ご自身のなんとなく持つ「頭のイメージ」と、きまりごとである「頭の構造」を結び付けるワークをしました。

ほんとうに楽しく思い出深い会のあと…そのあとずっと、この暦を通じてみた身体をどういうふうに表現するか…

わたくし自身、「痛いから悪い」とか「歪んでるから正しくない」という一般的な整体師らしからぬ表現を選ばないでいるという選択をもっと形にしたくて…。

「からだは、そのひとのものである」という、施術者におまかせにならない、目の向け方を分かち合いたくて…。

考えても考えても果てのない世界に煮詰まりすぎて自家中毒状態になって耐え切れず、吐き出すように始めたのが、この「身体を旅する六カ月」でした。

「どうなるか、わたくしにもわかりません」と言ったものの、「それ、面白い!」「気になる!」とおっしゃってくださる、縁あった方との旅が始まりました。

その間に、病気療養中だった父を見送るということ、まあほかにも個人的にいっぺん死んで生まれ変わったような出来事もたくさんかさなり、体重も7キロ落ちて、どうなることかと思ったりもしましたが、でも、今となってはそれもこれも含めて、ほんとうにこのタイミングでないとこんなに(わたくし自身が)得ることはなかっただろうという、意味深い旅となりました。

一緒に旅をしていたけど、あなたはあなたの旅を。わたしはわたしの旅を。
そして、まだまだ、道は遠く、果てがない。

「宇宙というのは今の学問上、果てがないということしかわからないのです」

いつか聞いた、福井大学の宇宙物理学の先生の言葉。

身体もまた、きっとそうだ。

今年も、6月くらいからまた、始めようと思っています。
皆さんからいただいた宿題を形にして、また、ご一緒できたらいいなと思っています。
ほんとうにありがとうございました。

投稿者 あつこ : 2017年02月09日 17:23

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