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2016年07月02日

7月にわしも考えた

「婦人科の内診でも脚が震えて、今も、字書く手が震えてるんです。あー、緊張します。ほんとに。今も、ホントに迷いながらここにいます」と同意書に記入しながら何度もおっしゃる、ブラジリアンワックスを初めて受けにいらっしゃった方。

子育てのこと、お仕事のこと、色々お話しながら施術が済んで、お帰りになるときに、「…受けに行こう、受けに行かなくては、と思いながらもなんか恥ずかしくて、勇気が出なくって、でもずっとずっと気がかりだった乳がんと子宮頸がんの検診、すぐ受けに行こう、って思えました。ありがとうございます。終って指で触れて、ショーツを穿いて、今日は来てほんとによかった、って思ってます」とおっしゃられて、わたしが一から十まで言葉にしなくても、わかりにくくても、こうやって、女性の日々の生活の中のささやかな後押しとなって行けば、と願ったことがすこしづつ還ってきているうれしさを感じます。

恥ずかしいと思うお気持ちも、当然のこと。
尊重しながら、丁寧にやっていきたいなと思います。


ちょっと前までは伝えるために(今思えば何を、という感じなのですが)いろいろ躍起になってるところもあったんですけど、大事なところだ、ということはみなさんがそれぞれちゃんと分かってらしてて、でも、女性が生きて行く中で身体の危険のアラームを出してくれてる場所なのに、そこには目を向けずに意味づけだけで満足してる人も多くて、わたしもうまく言えず、わかったふりをするもののそこが苦しくて…。

身体の中でもなぜかいちばん目を背けがちなおしもを必要以上に特別視する必要も、たいそうな意味づけをする必要もない、見て、触れて、身体の一部であることだけをただお知らせすれば、たいせつなところ、という気持ちはそのままに、それぞれの感性で動いてくださるんだなあと思うようになりました。

そんでもまだまだ…。
わたしはただ抜くだけ…になりたい。


施術者としてからだのことに「正しい」(正しい姿勢、とか正しい情報、とか)ということばを使いたくなくて、もう何年も模索中です。

これが正しい食べ物、これが正しい着るもの、これが正しい姿勢、これが正しいまくら、これが正しいふとん…。

正しい、ということばの強さにねじ伏せられたり翻弄されて行き場がなくなったからだにたくさんであって、「ならばわたしの発することばはどうなの?」としばらく、怖くて何も発信する気がしない自分をやっと越えて、開業当時にクライアントさんに宛てたメッセージ、「からだのことを一緒に考えていこうと思っています」というところにもどってきました。

ぐるっと12年。

手で伝えてことばで何を伝えないか、ことばで伝えて手で何を伝えないか…

これを課題として行こうと思う。

…こういう記事を今年の初めに書いたのですが、考えながら上半期終って、そっからさらにしぼって、今年後半は「何かをする、のではなく、何をやらないようにするか」ということをもうちょいっと考えて行きたいです。

くるしい、けど、たのしい。

投稿者 あつこ : 2016年07月02日 19:04

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